軟水、硬水ってよく聞きますけど、何がどう違うのかご存知でしょうか。
「水なんか何でも一緒!」
って言う方もいらっしゃいますが、実はけっこう違いがあるんです。
私は勝手に 守りの軟水・攻めの硬水 と呼んでますが、それぞれの特徴・使い道について以下に記載します。
守りの軟水
守りの軟水は、無難で手堅い水です。
・日本のほとんどの水は軟水(水道水も軟水)
・まろやか、さっぱりした味
・日本食(米や煮物など)に向く
・緑茶、紅茶に適切(色・風味が出る)
・マイルドで酸味のあるコーヒーが好きなら軟水
・体にやさしく、赤ちゃんや体の弱っている人にも適切
ちなみに日本には軟水が多いから、出汁や煮物、茶道などの文化が栄えたようです。
攻めの硬水
・欧米に多い
・しっかりした味、のどごし
攻めの硬水は、メリットとデメリットがある諸刃の水です。
メリット
・ミネラル豊富(ミネラル不足の人に向いてる)
・ダイエットに効果的
・料理でアクを出しやすい
・苦味のあるコーヒーが好きなら硬水
デメリット
・大量に摂取すると胃腸や腎臓に負担がかかる
・緑茶、紅茶に不適切(色・風味が出にくい)
・日本食(米や煮物など)に向かない
ちなみに欧米には硬水が多いから、米を炊くのではなく炒めたり、シチューのように牛乳やワインなどを使って煮込んだりする料理が発達したようです。
そもそも、軟水・硬水の定義って?
硬度が低い水を軟水、高い水を硬水と呼びます。
硬度(mg/l)とは単純に言うと、一定量の水の中に、カルシウム・マグネシウムがどれだけ含まれているかという指標です。
硬度の値によって、軟水か硬水かが決まります。
一般的な定義とWHOの定義がありますが、それぞれ以下の通りです。
<一般的な定義>
軟水:硬度が0~99mg/l
中硬水:100~299mg/l
硬水:300mg/l~
<WHOによる定義>
軟水0~119mg/l
硬水:120mg/l~
(例)市販の軟水・硬水
(例)市販の軟水・硬水
【硬水】
エビアン
ヴィッテル
コントレックス(超硬水) など
【軟水】
南アルプスの天然水
おいしい水 六甲
クリスタルガイザー
いろはす
富田の水
アルカリイオンの水
ボルヴィック など
なお、日本の水道水は軟水です。硬度の全都道府県平均は約51mg/lです。
ちなみに、硬度が高い3県は沖縄:約84mg/l、千葉:約82mg/l、埼玉:約75mg/l。
逆に、低い3県は愛知:約26mg/l、山形:約28mg/l、島根:約28mg/l。
日本の中でも場所によってこんなに違いがあるとは!