2016年12月10日

今日からコーヒーの“違い”が分かるようになる豆知識(コーヒー豆だけに)


普段なんとなく飲んでるコーヒーですが、その"違い"が分かると、1杯1杯のコーヒーをより一層楽しめるようになります。

今回は、コーヒーの違いが分かるようになるための豆知識についてまとめました。

コーヒー通の方々からすると初歩的な内容だとは思いますが、これだけ知っておくだけでも日々のコーヒーの見え方が全然違ってきます(^.^)


コーヒー(ドリンク)のできるまで


“違い”は、コーヒー1杯を作るまでの過程で生まれます。
過程はざっと↓のような感じです。

  1. 原料にどんなコーヒー豆を選ぶか
  2. どれぐらい火にかけるか
  3. どれぐらい砕くか
  4. どうやって水に溶かすか
  5. どうやって飲むか

各工程について、以下で見ていきます。


1.原料にどんなコーヒー豆を選ぶか


(1)品種

コーヒーの原料は、“コーヒーの木”にできる豆です。
世界で流通しているコーヒーの品種は、ほとんど“アラビカ種”というものか、“カネフォラ種ロブスタ(通称ロブスタ)”というものです。

アラビカ種はストレート(その種類の豆だけ)でよく飲まれ、カネフォラ種はコクがあったりパンチが効いていたりして、ブレンド(複数種類の豆を調合)やアイスコーヒー等でよく飲まれます。

品種としては同じでも(例えばアラビカ種同士、ロブスタ同士でも)、コーヒー豆は産地によって様々な特徴が出てきます。
産地によって、自然環境や栽培方法などが異なるためです。

(2)産地

コーヒー豆の生産量ランキングは、ブラジル・ベトナム・インドネシア・コロンビア・インド・・・のような感じで、北回帰線と南回帰線の間の国ばかりです。コーヒー豆の栽培に適した緯度がその辺だからです。
それらの地点を結ぶと、ちょうど地球を巻くベルトのようになりまして、これがビーンベルトと呼ばれています。

コーヒーの味は産地による特徴が大きいので、産地の名前がブランド名になることが多々あります
「ブルーマウンテン」「キリマンジャロ」「モカ」「コナ」などなど。
いろいろ飲んでみて、産地による違いを感じるのも面白いです。

1種類の豆のみで作るコーヒーをストレートと言います。
一方、複数種類の豆を混ぜ合わせて新たなバランスを持ったコーヒーを生み出すこともでき、これをブレンドと言います。


2.どれぐらい火にかけるか(煎るか)


同じ豆でも、どれぐらい火にかけるか、すなわちどれぐらい煎るかによって、コーヒーの酸味や苦味が変わってきます

どれぐらい煎ったかの指標を、焙煎度と言います。
焙煎度は8段階に分かれていて、それぞれ以下のような特徴があります。

名称

煎り方

特徴

ライト

浅煎り

コクがなく強い酸味がある

シナモン

浅煎り

強い酸味がある

ミディアム

浅煎り

アメリカンコーヒー向き

ハイ

中浅煎り

酸味とやわらかな苦味

シティ

中煎り

最も標準的

フルシティ

中深煎り

やや強い苦味

フレンチ

深煎り

強い苦味と独特の香り

イタリアン

深煎り

カフェラテ向き

日本では、一般的にミディアムからイタリアンまでが好んで飲まれています。
ライトやシナモンは、めっちゃ酸味が強いです。


3.どれぐらい砕くか(挽くか)


同じ豆・同じ焙煎度でも、豆をどれぐらい砕くか(どの程度細かい粉にするか)、すなわち挽き方によって、コーヒーの濃さ・味が違ってきます

細かく砕かれた粒子ほど、水に触れる表面積が大きくなるため、コーヒーの成分が溶け出しやすいので濃くなり、苦味が強くなります。
逆に粗く挽くほど、苦味が少なく酸味が強調され、さっぱりした味わいになります。
間をとって中くらいに挽くと、バランスの良い味になります。

一般に挽き方は以下の6段階に分類されます。

粗挽き 中粗挽き 中挽き 中細挽き 細挽き 極細挽き

極細挽きはエスプレッソ(後述)に適していたり、細挽きは水出しコーヒー(後述)に適していたりします。
共に溶けやすさが求められるため、粒子が細かい方が適切であるためです。


4.どうやって水に溶かすか(抽出するか)


上記3までで作ったコーヒーの粉からエキスを抽出する(粒子を水に溶かし出す)ことで、コーヒー(のドリンク)が出来上がります。

まず、使用する水を軟水にするか硬水にするかの選択肢があります。

軟水で作るとまろやかさや酸味が強調され、硬水で作ると苦味が強調されます。
日本の水道水は軟水ですので、前者に該当します。

軟水と硬水の詳細については、以前の記事↓にまとめていますのでご参照ください。

軟水と硬水の違いは?~守りの軟水・攻めの硬水~


そして、お湯に溶かすか、水に溶かすかという選択肢があります。
お湯に溶かす一般的なのがドリップコーヒー、水に溶かすのが水出しコーヒーです。

水出しコーヒーはドリップコーヒーと比較し、以下のような特徴があります。
  • さっぱりとした味になる。
  • 澄んだ綺麗な色になる。
  • 酸化しにくい。(劣化しにくく、保存しやすい。)

その他、有名なのがエスプレッソです。
エスプレッソマシンという専用の機械を使い、蒸気圧によりお湯をコーヒーの粉に一瞬で通し、一気に抽出したものです。
短時間での抽出なので、雑味が出にくく、コクが出ます。


5.どうやって飲むか


コーヒーにはいろいろな飲み方があります。

まず、普通にコーヒーだけで飲むのがブラック
コーヒーそのものの風味を楽しめます。

好みで砂糖を入れたり、フレッシュを入れたりもできます。
ちなみに、砂糖だけを入れたコーヒーも本来はブラックと呼ぶようです。

牛乳を入れても美味しいです。
カフェオレ、カフェラテ、カプチーノあたりが有名です。違いは以下の通りです。

カフェオレ・・・ドリップコーヒーに温めた牛乳を入れたもの。
カフェラテ・・・エスプレッソに蒸気で温めた牛乳を入れたもの。
カプチーノ・・・エスプレッソに、蒸気で温めて泡立てた牛乳を入れたもの。

またご存知の通り、ホットコーヒーアイスコーヒーという、温度の観点で異なる飲み方もあります。


ちょっと意識するだけで、毎日のコーヒーをもっと楽しめるようになり、気になってくるともっといろいろ知りたくなってきます。

自分好みのコーヒーを求めて、いろいろ調べたり、飲み比べたりしてみてください^^