普段なんとなく飲んでるコーヒーですが、その"違い"が分かると、1杯1杯のコーヒーをより一層楽しめるようになります。
今回は、コーヒーの違いが分かるようになるための豆知識についてまとめました。
コーヒー通の方々からすると初歩的な内容だとは思いますが、これだけ知っておくだけでも日々のコーヒーの見え方が全然違ってきます(^.^)
コーヒー(ドリンク)のできるまで
“違い”は、コーヒー1杯を作るまでの過程で生まれます。
過程はざっと↓のような感じです。
- 原料にどんなコーヒー豆を選ぶか
↓ - どれぐらい火にかけるか
↓ - どれぐらい砕くか
↓ - どうやって水に溶かすか
↓ - どうやって飲むか
各工程について、以下で見ていきます。
1.原料にどんなコーヒー豆を選ぶか
(1)品種
コーヒーの原料は、“コーヒーの木”にできる豆です。世界で流通しているコーヒーの品種は、ほとんど“アラビカ種”というものか、“カネフォラ種ロブスタ(通称ロブスタ)”というものです。
アラビカ種はストレート(その種類の豆だけ)でよく飲まれ、カネフォラ種はコクがあったりパンチが効いていたりして、ブレンド(複数種類の豆を調合)やアイスコーヒー等でよく飲まれます。
品種としては同じでも(例えばアラビカ種同士、ロブスタ同士でも)、コーヒー豆は産地によって様々な特徴が出てきます。
産地によって、自然環境や栽培方法などが異なるためです。
(2)産地
コーヒー豆の生産量ランキングは、ブラジル・ベトナム・インドネシア・コロンビア・インド・・・のような感じで、北回帰線と南回帰線の間の国ばかりです。コーヒー豆の栽培に適した緯度がその辺だからです。それらの地点を結ぶと、ちょうど地球を巻くベルトのようになりまして、これがビーンベルトと呼ばれています。
コーヒーの味は産地による特徴が大きいので、産地の名前がブランド名になることが多々あります。
「ブルーマウンテン」「キリマンジャロ」「モカ」「コナ」などなど。
いろいろ飲んでみて、産地による違いを感じるのも面白いです。
1種類の豆のみで作るコーヒーをストレートと言います。
一方、複数種類の豆を混ぜ合わせて新たなバランスを持ったコーヒーを生み出すこともでき、これをブレンドと言います。
2.どれぐらい火にかけるか(煎るか)
同じ豆でも、どれぐらい火にかけるか、すなわちどれぐらい煎るかによって、コーヒーの酸味や苦味が変わってきます。
どれぐらい煎ったかの指標を、焙煎度と言います。
焙煎度は8段階に分かれていて、それぞれ以下のような特徴があります。
名称 | 煎り方 | 特徴 |
---|---|---|
ライト | 浅煎り | コクがなく強い酸味がある |
シナモン | 浅煎り | 強い酸味がある |
ミディアム | 浅煎り | アメリカンコーヒー向き |
ハイ | 中浅煎り | 酸味とやわらかな苦味 |
シティ | 中煎り | 最も標準的 |
フルシティ | 中深煎り | やや強い苦味 |
フレンチ | 深煎り | 強い苦味と独特の香り |
イタリアン | 深煎り | カフェラテ向き |
日本では、一般的にミディアムからイタリアンまでが好んで飲まれています。
ライトやシナモンは、めっちゃ酸味が強いです。
3.どれぐらい砕くか(挽くか)
同じ豆・同じ焙煎度でも、豆をどれぐらい砕くか(どの程度細かい粉にするか)、すなわち挽き方によって、コーヒーの濃さ・味が違ってきます。
細かく砕かれた粒子ほど、水に触れる表面積が大きくなるため、コーヒーの成分が溶け出しやすいので濃くなり、苦味が強くなります。
逆に粗く挽くほど、苦味が少なく酸味が強調され、さっぱりした味わいになります。
間をとって中くらいに挽くと、バランスの良い味になります。
一般に挽き方は以下の6段階に分類されます。
粗挽き 中粗挽き 中挽き 中細挽き 細挽き 極細挽き
極細挽きはエスプレッソ(後述)に適していたり、細挽きは水出しコーヒー(後述)に適していたりします。
共に溶けやすさが求められるため、粒子が細かい方が適切であるためです。
4.どうやって水に溶かすか(抽出するか)
上記3までで作ったコーヒーの粉からエキスを抽出する(粒子を水に溶かし出す)ことで、コーヒー(のドリンク)が出来上がります。
まず、使用する水を軟水にするか硬水にするかの選択肢があります。
軟水で作るとまろやかさや酸味が強調され、硬水で作ると苦味が強調されます。
日本の水道水は軟水ですので、前者に該当します。
軟水と硬水の詳細については、以前の記事↓にまとめていますのでご参照ください。
軟水と硬水の違いは?~守りの軟水・攻めの硬水~
そして、お湯に溶かすか、水に溶かすかという選択肢があります。
お湯に溶かす一般的なのがドリップコーヒー、水に溶かすのが水出しコーヒーです。
水出しコーヒーはドリップコーヒーと比較し、以下のような特徴があります。
- さっぱりとした味になる。
- 澄んだ綺麗な色になる。
- 酸化しにくい。(劣化しにくく、保存しやすい。)
その他、有名なのがエスプレッソです。
エスプレッソマシンという専用の機械を使い、蒸気圧によりお湯をコーヒーの粉に一瞬で通し、一気に抽出したものです。
短時間での抽出なので、雑味が出にくく、コクが出ます。
5.どうやって飲むか
コーヒーにはいろいろな飲み方があります。
まず、普通にコーヒーだけで飲むのがブラック。
コーヒーそのものの風味を楽しめます。
好みで砂糖を入れたり、フレッシュを入れたりもできます。
ちなみに、砂糖だけを入れたコーヒーも本来はブラックと呼ぶようです。
牛乳を入れても美味しいです。
カフェオレ、カフェラテ、カプチーノあたりが有名です。違いは以下の通りです。
カフェオレ・・・ドリップコーヒーに温めた牛乳を入れたもの。
カフェラテ・・・エスプレッソに蒸気で温めた牛乳を入れたもの。
カプチーノ・・・エスプレッソに、蒸気で温めて泡立てた牛乳を入れたもの。
またご存知の通り、ホットコーヒー、アイスコーヒーという、温度の観点で異なる飲み方もあります。
ちょっと意識するだけで、毎日のコーヒーをもっと楽しめるようになり、気になってくるともっといろいろ知りたくなってきます。
自分好みのコーヒーを求めて、いろいろ調べたり、飲み比べたりしてみてください^^